評価・フィードバックに関してよくある質問と回答をご紹介します。
1)自己評価得点が採用されるわけでもないのに何故自己評価をしなければならないのか?
自己評価は本人の得点を採用することが目的ではなく以下の点が本来の目的です。
・ 自己評価の根拠を点検することにより本人と上司双方における事実の誤認や把握の漏れ がないようにすること ・ 本人の学習内容を点検すること ・ 本人の努力工夫点を把握すること ・ 上位評価者における点検、判断材料とすること
2)自己評価が間違っている場合は修正させてもよいものか?
会社それぞれの決め事ですが本人が自らの勘違いに気付いて修正を申し出たような場合は別 として、一般的には被評価者の信頼性や上位評価者の点検、判断材料を担保するために修正 はせずに原データとして残し、特記事項や口頭で上位評価者に説明しているケースが多いよう です。
3)目標達成度が前期と大きく異なる場合はこれをそのまま評価に反映させると処遇も乱高下する ので平均化してもよいのか?
処遇が乱高下しない工夫は必要ですが達成度の測定自体はマネジメントの改善材料とする上 で客観的事実に基いて行う必要があります。
4)フィードバックは本人が希望しない場合でも行う必要があるのか?
仮に、本人が希望しないからフィードバックは行わなくてもよいということになりますと本人の誤 認が固定化したり学習事項を認識できないということで成長が止まり組織の成果目標達成にも 悪影響を及ぼすことになります。
フィードバックはこうしたことがないようにマネジメント上の必要から本人希望の有無に関係なく 行われるものです。
5)フィードバック実施上の留意点はどのようなことか?
目標管理の機能は組織目標の達成に向けた組織構成員の能力とモチベーションを向上させて いく点にあります。
フィードバックおいてもこの点との関りから少なくとも以下の点に留意しなければなりません。
・ 各職位目標の前に、その協働の結晶である組織成果目標について達成度、達成対策の 遂行度と有効性、目標達成プロセスの有効点と反省点をよく説明すること ・ 組織成果目標の未達は部下の責任とせず管理職の責任として説明すること ・ 各職位目標に関してはその達成度だけでなく目標達成プロセスにおいて努力工夫が認め られる点を事実に基いて伝えること ・ 各職位目標達成プロセスにおける今後の改善点は最初から上司の考えを示すのではなく、 先ず本人に考えさせその結果を確認した上で必要に応じて上司の考えを説明すること |