| | | 2.C/Fの分析事例 | | | | 上記<作成見本>について分析すると以下のようになります。 1)総括
営業活動でキュッシュ・フローがマイナスとなり、これを投資活動によるキャッシュで補填して いますが、それでも足りず、さらに財務活動によるキャッシュで補填しています。 本業でキャッシュを創れず、一部資産の売却や評価損でキャッシュを創り、さらに短期借入金 で手当している様子が窺えます。
Ⅰ.営業活動によるキャッシュ・フロー
流動資産の減少によって得たキャッシュよりも流動負債の減少によって失ったキャッシュ の方が大きく、この喪失分が当期利益と減価償却によるキャッシュを上回るため、キャッ シュがマイナスになっています。
Ⅱ.投資活動によるキャッシュ・フロー
売上につながらない過剰固定資産を温存しており、キャッシュ創出にも貢献していません。
Ⅲ.財務活動によるキャッシュ・フロー
資金繰りを圧迫する短期借入金によりキャッシュを創っており財務安全上危険な状態です。
2)対応課題
営業活動では流動比率改善上、やむを得ない対応ですが、投資活動では固定資産を売却 してキャッシュを創り財務活動では短期借入金より長期借入金にシフトすることが課題となり ます。
投資有価証券とその他固定資産の50%を売却して得た資金(580,417×50%=290,209)を全額 短期借入金の返済に充て、短期借入金を長期借入金にシフトすると次のようになります。
Ⅰ.営業活動によるキャッシュ・フロー
内容は変わらず、計 -96,321
Ⅱ.投資活動によるキャッシュ・フロー
投資有価証券とその他固定資産の減少でキャッシュが290,209創り出され、
計 5,141+290,209=295,530 となります。
Ⅲ.財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金が290,209減少、長期借入金が290,209増加で 計=±0となります。
Ⅳ.キャッシュの増減
Ⅰ.-96,321+Ⅱ.295,530+Ⅲ.0=199,209 となり、キャッシュフローが増えて財務安全性 と資本の収益力と運用効率が改善されます。
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