企業経営の組織/人事マネジメントを考える
 
 
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 No13.OJTガイドラインの一例(4/4:電話応対)

 
       
   レジュメ
   OJTガイドラインはトレナーの負担軽減とトレーニーの自己啓発を促進し
   どの部署でどのトレーナーが行っても会社が期待する行動や知識が統一
   的に修得実践されるようにするものです。
 
   ここでは営業マナーの「電話応対」に関するOJTガイドラインの作成方法
   について事例解説いたします。

    1.必要性の明示
    2.期待行動の明示
    3.OJT方法の明示
  
    
  1.必要性の明示

        何故このテーマを修得しなければならないのか。

  その必要性についてこれができていない場合の悪しき影響をトレーニー自らの経験から共感
  できるように具体例をあげて表記してみましょう。
 
  <作成事例>

 
    ◆ 電話をかけた時に急いでいるのになかなかつながらなかったり取次ぎに長い間待たされ  
     る、電話を受けた時に何か違和感や抵抗感を覚えるといった経験はありませんか。

      こうしたことがあると相手に悪意がなくてもいい気持ちはしませんし、相手にそうした注意 
     をできないだけに度重なりますと相手に対する印象も自然と悪くなっていきます。

      逆の立場で、あなたに悪意がなくても無意識にこうしたことをしていたらどうでしょうか。

     毎日使う電話で毎日知らない間にあなたや会社の印象を損ねることがないようにしたい
     ものです

 
 
    
  2.期待行動の明示

 
        OJT期待成果の認識を統一するとともにトレーニーの自己啓発を促進し修得実践度を客観的に 
  点検できるように期待行動の内容を具体的に記述表記してみましょう。
 
  <作成事例>

 
   ◆ 電話は毎日使う大切なコミュニケーションツールです。

     こちらからかける場面、受ける場面で相手に違和感を与えず好印象を持ってもらえるよう
     最低限のマナーを守るとともに言葉遣いにも気配りしなければなりません。

     以下のチェックリストで電話応対のマナーをチェックしてみましょう
 
  1)電話をかける場面での期待行動

    電話取次者と本人に不快感を与えず用件は簡明的確に伝え3分以上の長電話をしないこ
    とが基本です。

    また、いつも電話に出る取次者には好感を持ってもらい居留守を使われたり用件が伝わら
    ないといったことがないように配慮しなければなりません。

    以下の事項について充分にできていない点は日頃から意識して電話をかける前に準備を
     して対応しましょう。

    ① 話をする時は口中に飲食物を含んだりタバコを吸いながら話をしていない。
    ② 話をする時は周囲の騒音や人の話し声が入らないようにしている。
    ③ はじめに御礼・社名・氏名を名乗っている。

       ・ 「いつも大変お世話になっております。」
       ・ 「●●商事の●●と申します。」

    ④ 相手が本人でない取次者の時は用件と本人名を敬称で伝え取次ぎの礼を言っている。

       ・ 「●●の件でお電話いたしました。恐れ入りますが●●課長様をお願い致します。」

      ⇒  只今おつなぎいたします。

       ・ 「恐れ入ります。」

    ⑤ 取次者に面識がある時は一言御礼を言っている。

       ・ 「●●の件でお電話いたしました。恐れ入りますが●●課長様をお願い致します。」

       ⇒  只今おつなぎいたします。

       ・ 「あっ、**さんですかいつも大変お世話になっております。恐縮です。」

    ⑥ 本人が不在の場合でもこちらの失望や焦燥等の感情を取次ぎ者に気付かれないように
      声の調子や話し方に気をつけている。

       ⇒  申し訳ございません。只今外出しております。

       ・ 「承知致しました。」
       ・ 「それではまたかけなおします。」
       ・ 「恐縮ですがお電話をいただきますようお伝え願えますでしょうか。」
       ・ 「恐縮ですが伝言をお願いできますでしょうか。」
       ・ 「電話がありました旨お伝え願えますでしょうか。」
         等々こちらの要望を伝える。
       ・ 「ありがとうございました、失礼致します。」

    ⑦ 相手が電話に出た時に再度、御礼・社名・氏名・用件を言い相手が対応可能であること
      を確認して用件に入るようにしている。

       ・ 「●●商事の●●でございます。」
       ・ 「いつも大変お世話になっております。」
       ・ 「●●の件ですが、今、お電話よろしいですか。」

    ⑧ 3分を超える長電話にならないようにし3分を超える場合は相手の同意をとって話を続け
      るようにしている。

       ・ 「お話が長くなってすみません。続けてもよろしいでか。」

    ⑨ 電話を切る時は相手が切ったのを確認してから切るかこちらが先に切る時は受話器を
      置く音が大きくならないようにしている。
 
 
  2)電話を受ける場面での期待行動

    相手に不快感を与えず用件を確実に受領・伝達することが基本です。

    以下の事項について充分にできていない点は日頃から意識して電話を受ける前に準備を
    して対応しましょう。

    ① 3コール以内で出るようにしており3コールを超えて出る時は一言「お待たせ致しました」
      と言っている。
    ② 話をする時は口中に飲食物を含んだりタバコを吸いながら話をしていない。
    ③ 話をする時は周囲の騒音や人の話し声が入らないようにしている。
    ④ はじめに、お礼と社名を言っている。

       ・ 「毎度ありがとうございます。●●商事でございます。」

    ⑤ 直接自分にかかってきた時は最初に氏名とお礼を言っている。

       ・ 「はい、●●です。いつもお世話になっております。」

    ⑥ 自分以外の者にかかってきた電話を取次ぐ時は相手の名前と用件を確認してから取次
      いでいる。
    ⑦ 本人につなぐ時はこちらの声が聞こえたり途中で電話が切れてしまうようなことのないよ
      うにしている。
    ⑧ 本人が不在の場合はお詫びを言って相手の要望を確認している。

       ・ 「申し訳ございません●●は只今席を外しておりますがどのようにいたしましょうか。」

    ⑨ 伝言を頼まれた時は復唱して自分の氏名を名乗っている。

       ・ 「では*******とお伝えいたします。」
       ・ 「私**課の**が承りました。」
       ・ 「お電話ありがとうございました。」

    ⑩ 3分を超える長電話にならないようにし3分を超える場合は相手の同意をとって話を続け  
      るようにしている。

       ・ 「いただいたお電話で恐縮ですが、続けてもよろしいでしょうか。」
       ・ 「長くなりそうなのでこちらからおかけ直ししてもよろしいでしょうか。」

    ⑪ 電話を切る時は相手が切ったのを確認してから切るかこちらが先に切る時は受話器を
      置く音が大きくならないようにしている。
    ⑫ 顧客・取引先との面談中や相手の社内にいる時は携帯電話には出ず、どうしても出なけ
      ればならない場合は一言相手にお詫びをして相手の面前ではなく席をはずしてから出る
      ようにしている。

       ・ 「お話し中大変申し訳ございません。」
       ・ 「緊急のようですのでちょっと失礼させていただきます。」
 
  
 
  ※ 行動記述事項はどの部署でも必要とされる最大公約数を表記し部署・トレーニー別の固有
    部分は+αとして当該トレーナーに追記してもらいます。

 
 
    
  3.OJT方法の明示

     

  言葉での説明よりも実際にやってみせやらせてみる次のようなロールプレイング方式が効果的
  です
 
    ① 電話応対の場面を設定する。
    ② 客先の担当者役と当社営業担当役との間で正しくないかけ方と受け方を演じてみせ、
      そうした対応や言葉遣いから受ける印象をトレーニーに答えさせる。
    ③ トレーニーに当社営業担当役として正しいかけ方と受け方をやらせてみせこれを点検し、
      で きている点は誉めて自信をつけさせ、不充分な点はアドバイスにより補強する
 


 
  ※ トレーニーが過度に緊張しないように全員が参加する中で順番に行い全員で講評し合う
   ゲーム方式が有効です

 
 
    
 

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   ナー双方からオミットされその本来機能を果たしえず結果として業務品質を劣化させていく、
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  代表:中小企業診断士;社会保険労務士髙桒一也(タカクワカズヤ)
  
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  <関係参考ページ>

   
OJTマネジメント診断

    OJTの機能化対応
    OJTガイドラインの一例1/4(挨拶)
    
OJTガイドラインの一例2/4(身だしなみ)
    OJTガイドラインの一例3/4(名刺交換)
    営業力強化を組織的に推進する営業OJT研修

    人材育成風土を活性化する社内シンストラクションシステムの設計基準 
 

 
 
 
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