企業経営の組織/人事マネジメントを考える
 
 
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 No10.目標管理の機能化対応(2/3:プロセス管理時の対応)

 
       
   レジュメ
  目標管理をしているのに何故組織業績の改善/向上につながらないのか。
  ここでは目標進捗管理の機能不全原因と改善ポイントについて事例解説
  いたします。
 
    1.進捗点検とアドバイスのポイント
    2.目標達成方法に関するメンテナンス対応のポイント
    3.プロセス管理のFAQ
 
    
  視点
 
    プロセス管理において留意すべき機能不全の原因は以下の2点です。

     ● 目標達成に関する進捗点検とアドバイスの不徹底

       目標達成計画があっても実行の遅れや誤りが放置されたり適切なアドバイスがなければ
       計画は形骸化して本人のモチペーションも劣化していきます。

     ● 目標達成方法に関するメンテナンスフォローの不徹底

       目標達成環境に応じた達成対策の内容や実施スケジュールのメンテナンスをしなければ
       達成行動のムリ・ムダ・ムラを惹き起し目標達成度も低くなります

 
 
 
    
   1.進捗点検とアドバイス対応のポイント
 
    目標達成行動が所定の計画に従って継続されるように以下の対応をとります。

    1)点検・アドバイスの実施時期

      部下の目標達成対策の進捗状況は月次サイクルで定期的に行う他、次のような場合は適時、
      部下に報連相を行わせること。

      (1) 対策実行が難しい、できない場合
      (2) 計画された時期・期間では実施できそうにない場合
      (3) 対策の内容を変更したい場合
      (4) 対策の実施時期・期間を変更したい場合

    2)点検・アドバイス時の対応

      部下が上司からの点検を受容し必要な報連相を行うように以下の点に留意すること。 
 
      (1) 部下の報連相には当り前という気持ちではなく慰労の気持ちで対応する
      (2) できていることは無視せず必ず言葉でその努力を誉める 
      (3) できていないことは一方的に叱責せず原因を確認して改善対応を考えさせる
      (4) 改善対応は「何故(改善効果)」「何を(取組内容)」「どのように(方法・期限)」行うかという視点
        から考えさせる
      (5) 部下が考えても判らない不充分である場合には必ず一緒に考えアドバイスをする
 
 
   2.目標達成方法に関するメンテナンス対応のポイント
  
    目標達成対策の進捗状況を点検して次のような場合には当初計画に拘泥せず柔軟にこれを修正
     し計画の形骸化を防ぐようにします。

      (1) 対策を実践できない場合
      (2) 対策の効果が出ていない場合 
      (3) 他の対策が必要とされる場合
      (4) 実施時期・期間を前倒しあるいは延長、延期しなければならない場合
 
 
   3.ブロセス管理のFAQ
 
    プロセス管理に関してよくある質問と回答をご紹介します

    1)目標達成対策は毎月同じことでも構わないのか?

      何かの段取りを整えるまでは毎月異なった対策でもこれが整って実行段階に入ると対策が毎月
      同じということはあり得ますし、逆に対策を毎月変えなければならないということでもありません。

      具体性と実効性があれば毎月同じでも構いません。

    2)目標達成対策とその実施時期や所要期間は何ヶ月も先のことまでは判らないので取敢えず判っ
      ている範囲でまとめ、残りは判った時点でまとめてもよいのか?

      当て推量で策定して関係者に迷惑を掛けたり都度策定し直すようなムダを防ぐ上では構いませ
      んが少なくとも四半期程度は見通すとともに推定される結果に応じた対応案くらいは考えておき
      結果が出てから新たに策定するというような対応の遅れを生じないようにする必要があります。

    3)部下に対する点検を効果的に行うにはどうしたらよいか?

      点検は部下からの報連相に基いて行われますのでこれに遅れや漏れ、誤りがないようにする
      ことが基本となります。報連相にこうした問題が生じるのはルールの不徹底とモチベーションが
      最大の原因となりますので部下に対する点検を効果的に行うには少なくとも2つの点に留意す
      る必要があります。

      第1点は「何を」「いつ」「どのように」報連相して貰いたいのか、そのガイドラインを予めよく説明
      した上でこの線に沿って点検すること。

      第2点は自分の努力や苦労を判って貰えない、困っても助けて貰えない、アドバイスもなく批難
      されるだけ、だから報連相が煩わしいといった心理にさせないよう部下の報・連・相には慰労の
      気持ちで臨むとともに不具合にはその改善を一緒に考える姿勢で対応すること。

    4)部下に対するアドバイスを効果的に行うにはどうしたらよいか?

      仕事をする時、一般的に2つの心理がはたらきます。
      一つは自分の考えでやりたい他人の考えを押付けられたくないという心理、もう一つはあれこれ
      と考えずに上司の指示に従って動いた方が楽だし安全だという心理で、前者に偏れば独断専行
      タイプとなり後者に偏れば指示待ちタイプとなっていずれも組織にとっては好ましくありません。

      部下に対するアドバイスを効果的に行うには、何でもかんでも上司に頼る、逆に、上司を無視し
      て独断専行する、そうしたことがないように、先ず自分で考えさせる、自分で考えても判らない、
      あるいは誤まっている場合は素直に上司のアドバイスを受容する習慣を身につけさせることが
      基本となります。

      実際のアドバイス場面では、上司の考える答を最初に出したり、筋道を示さずに考えさせるので
      はなく、どういう状態にしたらよいか「改善効果」を考えさせる、そのために何をすればよいのか
      「取組内容」を考えさせる、どうやって行うのか「方法・期限」を考えさせるという順で部下の考え
      を確認し、これが妥当であればいい考えだ・よく考えた・それでいこうということで認証し実行を
      モチベートします。

      妥当でなけれその考えで行った場合の不具合をよく説明した上で再考を促し、妥当性が高めら
      れたところでこれを認証して実行をモチベートします。
      考えても答が出せない場合は、上司の考える答の一部を示してこれをベースに本人の考えを
      まとめさせ本人がよく考えてまとめた点を認証して実行をモチベートします。

    5)計画変更は可能か、どういう場合に変更すべきか、その留意点はどのようなことか?

      計画の進捗状況を点検して「対策が実践できない」「効果が出ていない」「他の対策が必要とされ
      る」「実施時期・期間を前倒しあるいは延長、延期しなければならない」等の場合はこれを放置せ
      ず適宜計画を変更する必要があります。

      しかし、これが安易に繰返されますと朝令暮改で計画の意味がなくなりますので変更に際しては
      以下の点に留意しなければなりません。

      変更が部下からの申し出による場合は、

        ・ 変更の理由に客観性がなければ認めないこと
        ・ 変更の内容にムダやムリ、ムラがあれば補正すること
        ・ 申し出を却下する場合はその理由をよく説明すること

      変更が上司からの指示による場合は、

        ・ 変更の理由をよく説明すること
        ・ 変更の内容は部下の能力や業務繁閑を考慮して必要最低限にすること
        ・ 指示内容の実践に伴う支援要望を確認すること
 
 
    
 

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  代表:中小企業診断士;社会保険労務士髙桒一也(タカクワカズヤ)
  
〒170-0005 東京都豊島区南大塚1-21-11 ジェイシティ南大塚503
  TEL・FAX : 03-5976-2541  
E-mail :ta2902@isis.ocn.ne.jp 
 

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  <関係参考ページ>

    人事評価者研修テキスト
    目標管理の機能化対応 1/3(目標設定時の対応)
    目標管理の機能化対応 3/3(評価・フィードバック時の対応)
    定性目標の設定方法と評価基準
    総務人事部門の目標設定
    営業部門のプロセス目標
    SWOT分析の展開事例
    管理職の組織目標管理力を高める目標管理スキルアップ研修

 
 

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