企業経営の組織/人事マネジメントを考える
 
 
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      ■ その他組織/人事マネジメントに関するコンサルテーション
 
         
 

 No3.教育研修ニーズ把握方法の一例

 
       
   レジュメ

  
  
業務遂行能力の形成につながる教育研修ニーズをどのように把握/整理
  するか、そのアプローチ方法について事例解説いたします。
 
    1.
対象職位における本来担当業務の設定
    2.本来担当業務の実施状況の点検
    3.教育研修内容と実施方法の整理

 

 
    
  視点

    教育研修ニーズを“対象職位の業務遂行能力形成に必要とされる教育研修の内容と方法”
    と定義するとこれを体系的に把握/整理するためには以下のアプローチが必要となります。

 
                       
  ● 対象職位において本来担当すべき業務内容を設定する
 
  ● その担当業務について実施の有無・効果を点検して不具合箇所と原因を抽出する
 
  ● 原因に応じて教育研修の内容と方法を整理する
 
    
ここではこの3点からのアプローチ方法について事例解説いたします。
 
 
 
    
  1.対象職位における本来担当業務の設定
 
     最初に対象職位が所属ないし担当する組織の分掌業務事項を定め、これに対応して対象職位が
     本来担当すべき業務内容を定めます

 
      
  1)組織分掌業務の設定

   当該組織のミッションを定義してその遂行に必要とされる分掌業務事項を定めます。

   (1) 組織のミッション定義(例)

      営業部χ課は●●エリア(あるいは▲▲製品)の顧客を創造し顧客への商品・
      業務サービスの提供を通じて売上・利益目標を達成することを組織のミッションとする。

   (2) 分掌業務事項の設定(例)

      営業部χ課はそのミッション遂行において以下の業務を分掌する。

       ◇ 商品販売に関する業務
       ◇ 債権管理に関する業務
       ◇ 課内人材管理に関する業務
       … etc.

   ※組織規程で単位組織のミッションと分掌業務が定義されている場合はこれを用います。


  2)対象職位における本来担当業務の設定

   対象職位のミッションを定義してその遂行に必要とされる担当業務内容を組織分掌分掌
   に沿って設定します。

   (1) 対象職位のミッション定義(例)

     階層基準職位の区分に応じて定義します。

     ① 課長職

       課ないし課相当組織の業務運営責任者として担当組織の分掌業務を統括する。

     ② 係長職

       課ないし課相当組織における特定業務の統括責任者として上司から指示された
       業務を自己の判断と責任で遂行するとともに下級職に対する作業管理を行う。

     ③ 係職

       課ないし課相当組織における特定業務の担当者として上司から指示された業務を
       所定の規定・手続き・要領等に従って遂行する。

   (2) 本来担当業務内容の設定(例)


     組織の分掌業務に沿って対象職位のミッションに対応した担当業務内容を設定します。

     営業部χ課課長職の担当業務内容の設定

     ① 商品販売業務に関する担当業務内容

       ◇ χ課を取巻く業務環境分析と適応戦略課題の設定
       ◇ χ課の収益目標・販促/コスト対策・実施スケジュールの策定と実行管理
       ◇ χ課の新規顧客開拓目標・達成対策・実施スケジュールの策定と実行管理
       … etc.

     ② 債権管理業務に関する担当業務内容

       ◇ χ課担当顧客に関する与信基準の遵守徹底
       ◇ χ課担当顧客に関する債権保全対策の策定と実行管理
       ◇ χ課担当顧客における不良債権発生時の対応統轄
       … etc.

     ③ 課内人事管理業務に関する担当業務内容

       ◇ χ課課員の課内業務配置・異動
       ◇ χ課課員のミッションと担当業務遂行に対するOJTの統轄
       ◇ χ課課員に対する人事評価とフィードバック
       … etc.

   ※組織規程で各職位の責任権限分掌が定義されている場合はこれを用います。

    
 
 
    
  2.本来担当業務の実施状況点検
 
     対象職位の担当業務ごとに実施の有無・効果を点検して不充分な箇所とその原因を抽出します。
 
      
  1)実施の有無・効果の点検ポイント

   例:営業部χ課課長職の商品販売業務に関する担当業務実施状況の点検

   (1) χ課を取巻く業務環境分析と適応戦略課題の設定

     ① 業務環境分析は定期的に行われているか
     ② 分析の範囲と内容に漏れや不足はないか
     ③ 適応戦略課題は設定されているか
     ④ 適応戦略課題の内容に漏れや不足、誤りはないか
     ⑤ 業務環境分析の結果と適応戦略課題は上司による点検を受けているか
     … etc.

   (2) χ課の収益目標・販促/コスト対策・実施スケジュールの策定と実行管理

     ① 収益目標は所定の算出方法により設定されているか
     ② 販促/コスト対策に漏れや不足、誤りははないか
     ③ 対策実施スケジュールにムリやムダ、曖昧さないか
     ④ 対策実行管理の方法と効果に問題はないか
     ⑤ 収益目標・販促/コスト対策・実施スケジュールの策定と実行管理は
       上司による点検を受けているか
     … etc.

   (3) χ課の新規顧客開拓目標・達成対策・実施スケジュールの策定と実行管理

     ① 開拓目標過は過不足なく設定されているか
     ② 達成対策に漏れや不足、誤りははないか
     ③ 対策実施スケジュールにムリやムダ、曖昧さないか
     ④ 対策実行管理の方法と効果に問題はないか
     ⑤ 開拓目標・販促/コスト対策・実施スケジュールの策定と実行管理は上司
       による点検を受けているか
     … etc.


 2)原因の抽出ポイント

   (1) 教育研修が行われていない
   (2) 教育研修は行われたが内容が実務に適合していない
   (3) 責任権限が不明
   (4) やってもやらなくても対象職位の利益/不利益にならない
   
    
 
    
  3.教育研修内容と実施方法の整理
 
     対象職位の担当業務実施が不充分な箇所についてその原因に対応した内容と方法を整理します。

     例:営業部χ課課長職の商品販売業務に関する担当業務実施

 
      
  1)教育研修が行われていないことが原因の場合

   (1) 教育研修内容の整理

     ① 業務環境分析の必要性(実施不充分な場合の影響)
     ② 分析方法と実施ケーススタディ
     ③ 適応戦略課題設定の必要性(実施不充分な場合の影響)
     ④ 適応戦略課題の設定方法と実施ケーススタディ
     ⑤ 経営分析方法と実施ケーススタディ
     ⑥ CS対策と実施ケーススタディ
     ⑦ 競合対策と実施ケーススタディ
     … etc.

   (2) 実施方法の整理

     ① 対象職位及び上司に対するOffJT
     ② 受講後課題設定によるSD/人事評価
     ③ 上司によるOJTないし上司に対する人事評価
 

  2)教育研修は行われたが内容が実務に適合していないことが原因の場合

   (1) 教育研修内容の整理

     ① 業務環境分析方法と実施ケーススタディ内容の修正
     ② 適応戦略課題の設定方法と実施ケーススタディ内容の修正
     ③ 経営分析方法と実施ケーススタディ内容の修正
     ④ CS対策と実施ケーススタディ内容の修正
     ⑤ 競合対策と実施ケーススタディ内容の修正
     … etc.

   (2) 実施方法の整理

     ① 対象職位に対するOffJT
     ② 受講後課題設定とSD/人事評価
     ③ 修正マニュアル配賦によるSD/人事評価
     ④ 上司によるOJTないし上司に対する人事評価


  3)責任権限が不明なことが原因の場合

   (1) 教育研修内容の整理

     ① 対象職位とその上位/下位職位の責任権限分掌及び実施要領

   (2) 実施方法の整理

     ① 関係職位に対するOffJT
     ② 規程/実施マニュアル配布によるSD/人事評価
     ③ 上司によるOJTないし上司に対する人事評価


  4)やってもやらなくても対象職位の利益/不利益にならないことが原因の場合

   (1) 教育研修内容の整理

     ① 人事評価基準と実施ケーススタディ内容の修正

   (2) 実施方法の整理

     ① 評価者研修
     ② 評価マニュアル配布によるSD/人事評価
     ③ 上司によるOJTないし上司に対する人事評価

    
 
    
 

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