企業経営の組織/人事マネジメントを考える
 
 
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  No33.評価者研修ケーススタディ③/評価対応

 
       
 

  レジュメ

  評価者研修では人事評価が人材育成と組織業績の維持/向上に機能する
  よう【期初】【期中】【評価】【フィードバック】の各時点での評価者の対応事項
  とその実施要領を修得させる必要がありケーススタディもこれに合せてその
  理解を促進/検証できるものでなければなりません。

   ここでは評価対応時の2つのコアスキルに沿ってケーススタディのポイントを
  事例解説いたします。
  
    
   【 評価対応コアスキル1 】/所定の基準に従って説明根拠のある採点を行うことができる
 
    各評価者が評価基準を無視して主観的な評価をしたり評価基準の解釈にバラツキが生じないよう
    所定の評価基準を用いて評価要領に関する理解を統一します

 
    
   1)復習方式

    素点判定基準、得点算出基準の確認テストにより評価者間の理解を統一します。

    <設問例>

      (1) 目標の達成度と適用ウエイト事例から素点と得点を書出してみましょう。(GW)
      (2) 能力・態度評価項目の実践状況し適用ウエイトからの素点と得点を書出してみましょう。  
        (GW)
      (3) 業績評価得点と能力・態度評価得点の事例から総合得点を書出してみましょう。(GW)

    <留意点>

      (1) 正解はテキストで確認します。
 
  
   2)正誤判定方式

    モデル被評価者の目標達成度と能力・態度要件の実践度に対する採点事例を示し誤まって
    いる箇所を指摘させ正解を考えさせることにより評価者間の理解を統一します。

    <設問例>

      (1) 業績評価得点の誤りについて正解を書出してみましょう。(GW)
      (2) 能力・態度評価得点の誤りについて正解を書出してみましょう。(GW)
      (3) 総合評価得点の誤りについて正解を書出してみましょう。(GW)

    <留意点>

      (1) 正解は予め用意して発表後に配布/説明します。
 
 
    
   【 評価対応コアスキル2 】/評定誤差を防止できる
 
    
評定誤差の現象と原因/防止対策はテキストで学習しますがケーススタディでは評定誤差の発生
    と影響のメカニズムを理解することにより自己統制の手がかりとします。

    ※ 評定誤差は単なる勘違いだけなく職業観や人生観に根ざす確信犯的なケースもあるため研修
      だけでは根絶できないこともありそうした場合は当人に対するピンポイントの対応が必要となり  
      ます

 
    
   1)コンティンジェンシー方式

    評定誤差と人事評価の5原則違反が被評価者のモチベーションに与える影響を検討/整理
    することにより自己統制の手がかりとします。

    <設問例>

      (1) 評定誤差のパターンごとにその影響を書き出してみましょう。(GW)
      (2) 人事評価の5原則違反についてその影響を書出してみましょう。(GW)

    <留意点>

      (1) 正解は予め用意して発表後に配布/説明します。
 
   2)正誤判定方式

    評定誤差の発生事例を例示して問題点と改善課題を検討/整理することにより「他人のふり
    見て我身を正す」手がかりとします。

    <事例1>

     (設問例) 一次評価者A課長と二次評価者B部長との間で以下のようなやり取りが
           ありました。
 
           B部長:A課長のところは前期と同じように他部署より業績評価/能力評
                価とも高めの点数で提出されたので私も気をつけて内容を見まし
                たが全員がオールAというのは各人それぞれの目標と評価項目
                を確認した上でのことですか。

           A課長:私のところは部下の数が多いので各人の目標や評価項目をいち
                いち見ていられません。ですから各人のメイン業務をひとつ決め
                その業務で目標達成ができ能力が発揮されていれば他の業務
                についても推して知るべしということで評価しております。

           B部長:それでは木を見て森を見ずということになりませんか。
                それに全員が同じ点数というのも不自然でしょう。

           A課長:でも大木を見ていれば趨勢から外れることはありませんし確かに
                個人差はありますが皆それぞれに一生懸命やってくれています
                ので評価点数に差をつけて職場の和を乱すようなことになっても
                困るので一律にしました。

           このケースでA課長の対応において誤まっている点とその影響及び本来
           の正しい対応方法を書出してみましょう。(GW)

     (正解例) ● A課長の対応において誤まっている点

             ・ハロー効果による寛大化傾向に陥っていること。

           ● こうしたことを続けた場合の影響

             ・業務管理が杜撰で事故につながりやすく被評価者のモチベーション
               を下げたり業務上の問題発見と対応が遅れること。
 
           ● 本来の正しい対応方法

             ・所定の能力評価項目と目標についてひとつずつ観察・評価すること。
             ・被評価者数が統制範囲を超える場合は補助者を設けて対応すること。

    <事例2>

     (設問例) C課長の行った人事評価に対して部下のDさんから次のような相談があり
           ました。 

           Dさん:今期も前期と同じ評価ランクでは納得できません。

                前期は自分でも満足のいく結果が出せなかったので今期は気合を
                いれてやってきましたし、C課長も中間面接時に私の行動実践度と
                業績目標達成度が前期より高く大幅に改善されていることを認めて
                くれていたのに最終評価結果を知らされてがっかりしました。

                こうしたことは自分だけかと思って同僚にも聞いてみましたが、皆、
                私と同じ評価ランクで「やってもやらなくても同じみたいだね」という
                意見でした。

                これを聞いて私もすっかりやる気をなくしました。

           C課長からはこれに対して次のような説明でした。

                Dさんの行動実践度も目標達成度も前期より高かったのは事実です
                が前期が低かったので今期だけ高く評価するわけにはいきませんし
                他のメンバーについても今期は低かったけれど前期が高かったので
                低い評価にはしていません。

                仕事はチームワークで行うもので、うまくいく時もあればそうでない時
                も ありますからその時々の期や個人業績の高低で評価はしません。

                これが公正公平な評価だと思いますし間違ってもいないと思います。

           このケースでC課長の対応において誤まっている点とその影響及び本来の
           正しい対応方法を書出してみましょう。(GW)

     (正解例) ● C課長の対応において誤まっている点

             「評価期間対象の原則」と「事実に基く評価の原則」に反していること。
             逆算化と中心化傾向に陥っていること。

           ● こうしたことを続けた場合の影響

             ・被評価者のモチベーションを維持できず人事評価が機能しなくなること。
             ・上司としての信頼性を失いマネジメント自体が機能しなくなること。

           ● 本来の正しい対応方法

             ・各被評価者に対し当該評価期間における事実に基いた絶対評価を行う
              こと。
 
 
    
 

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